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游月庵による犬山の「ホンモノ」探し二つ目の紹介は、「犬山モノレール」（名鉄モンキーパークモノレール線）です。
「えっ 犬山にモノレールあるの？」 という声が 聞こえてきそうですが、
あります。 いえ、ありました。。 正確には、かつてあったものがあります。。。
「犬山モノレール」は、わが国初の跨座式（ござしき）モノレールとして1962年3月に犬山遊園駅から犬山ラインパーク（現：犬山モンキーパーク）の動物園駅を結ぶ営業距離1.2kmの鉄道路線「ラインパークモノレール線」として開業しました。 “わが国初”の実用的「ホンモノ」のモノレールです。
製造は、あの “技術の日立”さん。日立-アルウェーグカーが3両1編成として2編成が名鉄へ納められ、建設の技術的詳細は日立評論1962年8月号にのっています。ボディはオールアルミ合金製。（オールアルミ合金製ボディなんてきくとクルマ好きとしてはそれだけでしびれますね。）
「アルウェーグ」というのは跨座式（レールにまたがるスタイル）モノレールを開発した西ドイツの会社の名前で、このスタイルのモノレールは「アルウェーグ式」と呼ぶそうです。幼少のころ犬山ラインパークへ遊びに行く大きな楽しみの一つは、モノレールに乗れることでしたが、それが日本初のスゴモノだったとは誰もおしえてくれなかったなぁ・・・。
そんなホンモノの犬山モノレールですが、この実績がその後の1964年に開業する東京モノレール羽田空港線へ応用され、名鉄さんは東京モノレールの経営にも参画し、運転士の教育がラインパークモノレール線で行われました。現在もなお大活躍の東京モノレールの礎を犬山モノレールが築いた！ といっても過言ではのではないのではないでしょうか！！（開業翌年の1965年に名鉄さんは東京モノレールの経営から撤退しています）
しかしその後、高度経済成長期からバブル時代をへて21世紀を迎え、交通機関＋アトラクションとしての魅力が徐々に低下し、車両も老朽化。2008年12月27日をもって46年の歴史に幕を閉じました。（2007年12月17日付 名鉄さんの廃線のプレスリリース）
そして今は、モンキーパーク内の当時の動物園駅の前に先頭車両101号と中間車両201号が開業当時の姿で保存されていま。残念ながら駅舎や車両へ入ることはできませんので、外から見ながら往時をしのぶ といった感じです。 でもこの、初代ウルトラマン（1966年）の科学特捜隊のジェットビートル号を連想するシルバー地に赤いラインのデザインが私は大好きで、かつては動いていた「ホンモノ」が当時の姿で保存されていることがとてもうれしいんです。
一方、廃線になったモノレールの残りの先頭車両103号車は、別なところに引き取られて保存されています。
なんと犬山駅から北東へ10kｍの岐阜県可児市にある日帰り温泉施設「湯の華アイランド」の駐車場に展望台として利用されています。なぜ、展望台なのか？と思うかもしれませんが、こちらの場所が可児川と木曽川が合流する景勝地になっており、ちょっとした見晴らし台のような扱いで車両が展示保存されています。外装は湯の華アイランド仕様に再塗装されていますが、社内は当時の状態が保存されていて、運転台に座ることもできますし、関連する資料のパネル展示などもあり、り、車両の中に入って往時をしのぶことができます。
さいごに、、、 別編成の先頭車両102号は、日立製作所笠戸事業所（山口県下松市）に屋根付きで大切に展示されています。年に一度工場開放イベント時には、一般に開放されているようです。 こちらのリンクは →周南新聞の伝える2025年Hitachi Kasado Open Day の様子
写真出展：日立製作所笠戸事業所 https://www.hitachihyoron.com/jp/archive/2020s/2021/04/report/index.html
その他、犬山モノレールの営業時の写真などが見られるサイト、動画をご紹介
１．アレコレコレクション「名鉄犬山モノレール線廃止まえ・あと」
２．廃線隧道「名鉄モンキーパークモノレール跡」
３．メーテレニュース 日本初の跨座式モノレールは愛知にあった［復刻ニュース2008年12月]
最後まで読んでいただきありがとうござました。
Thank you for reading this blog.
The second introduction in Yugetsuan’s search for the “real thing” in Inuyama is the Inuyama Monorail (Meitetsu Monkey Park Monorail Line).
“What? There’s a monorail in Inuyama?” you might be wondering,
but there is. No, there was. To be precise, there used to be one…
The Inuyama Monorail was Japan’s first straddle-type monorail, opening in March 1962 as the “Line Park Monorail Line,” a 1.2km railway line connecting Inuyama-Yuen Station and Zoo Station at Inuyama Line Park (now Inuyama Monkey Park). It is Japan’s first functional, “real” monorail.
It was manufactured by the famous “technology company,” Hitachi. Two three-car Hitachi-Alweg cars were delivered to Meitetsu, and the technical details of their construction were published in the August 1962 issue of Hitachi Hyoron. The body was made entirely of aluminum alloy. (For car enthusiasts, hearing about an all-aluminum alloy body is enough to thrill you.)
“Alweg” is the name of a West German company that developed straddle-type (rail-straddling) monorails, and this style of monorail is called the “Alweg system.” One of the great joys of visiting Inuyama Rhine Park as a child was riding the monorail, but no one told me that it was Japan’s first truly amazing monorail…
The success of this authentic Inuyama Monorail was later applied to the Tokyo Monorail Haneda Airport Line, which opened in 1964. Meitetsu also participated in the management of the Tokyo Monorail, and driver training was conducted on the Rhine Park Monorail Line. The Inuyama Monorail laid the foundation for the Tokyo Monorail, which is still in operation today! It’s no exaggeration to say that the Tokyo Monorail was a stumbling block! (Meitetsu withdrew from management of the Tokyo Monorail in 1965, the year after its opening.)
However, as Japan’s period of rapid economic growth, the bubble economy, and the 21st century arrived, its appeal as both a means of transportation and amusement gradually declined, and its rolling stock began to age. It closed its doors after 46 years of operation on December 27, 2008. (Meitetsu press release announcing the closure, dated December 17, 2007)
And now, in front of the former Zoo Station in Monkey Park, the lead car No. 101 and middle car No. 201 are preserved in their original form. Unfortunately, you can’t enter the station building or the rolling stock, so you can only admire them from the outside, reminiscing about the past. However, I love the silver-on-red-line design, reminiscent of the Science Special Search Party’s Jet Beetle from the original Ultraman (1966), and I’m so happy that the “real thing” that once operated has been preserved in its original form.
